TVドラマ「コウノドリ」を見て、妻の出産を思い出した

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産婦人科を舞台にしたテレビドラマの「コウノドリ」を見ました。

私は原作もテレビドラマも知らなかったのですが、妻がしきりに見ることを勧めるので、録画してあったものを見ました。

三年前に子供が産まれたときに産婦人科には世話になったので、産婦人科を舞台にしたドラマはそのときの雰囲気を思い出して、少し懐かしい感じがします。

そのときお世話になった病院は、赤ちゃんが産まれたあとすぐにおかあさんに裸で抱きつかせる「カンガルーケア」をしたり、出産初日から母乳を飲ませたり、父親はできるだけ出産に立ち合わせるなど、近頃には珍しく、病院側の考えに合わせることを半ばスパルタ的に要求してくるところでした。

そして、妻は強い陣痛が丸一日以上続いても子宮口があまり開かず、帝王切開になりました。

帝王切開と言えばれっきとした外科手術なので、当然私は立ち会いなどなくなったものと思っていました。
しかし、「問題ありませんよ、ぜひ立ち合ってください」と言われ、戸惑いながらも「そういうものなのか?」と思って立ち合いました。

でも、手術が始まってみると、やはり自分がそこにいる場違い感はハンパではありませんでした。
部屋の隅にいるならまだしも、妻の隣に座って手を握っていたので助手の人なんかよりその場の中心にいて、その落ち着かなさは私の人生経験上MAXレベルでした。

しかし当然ながら、ドラマのように緊迫する場面はなく、お医者さんたちは落ち着いて話しながらオペをしていて、私に「名前は決まりましたか?」などと話しかけてくれるくらいのんびりしていました。

でも、子供が出てくるまでの時間は想像より遙かに長くかかりました。
その間、変な金属音や工作機械が出すような音がやたら耳に障り、妻は部分麻酔があまり効かないのか、「痛い痛い痛い!」とずっと叫んでいたので、私は子供が無事に産まれてくるのか?という緊張感と、身の置き所のない落ち着かなさから、冷や汗が出てくる気持ちでした。
(しかもその状況の中、子供が産まれたときに撮るためのカメラを片手に握っていました)

妻に対して「大丈夫だよ」とか、なんの根拠もない言葉を掛けていたと思いますが、妻には申し訳ないけれど、ほとんど気もそぞろでした。
だいいち妻も全く聞いていませんでした。

手術台が高かったので、お腹を開いているところがギリギリ見えなかったのだけが救いでした。
背筋を伸ばせば見えそうでしたが、そうする気は全くありませんでした。

無事に子供の泣き声が聞こえたときの安堵感を、今でもありありと覚えています。

子供は禁断の4000グラム超えでした。
帝王切開だからということもあるのか、全然しわくちゃでもなく、あまりにも完成された赤ちゃんぷりに、みた瞬間安心感がありました。
これじゃ出てこれないよ!みたいな言葉とともに、場が盛り上がり、緊張感から解放された笑いがあって、何となく今思い出してもドラマのワンシーンみたいな気がします。

このドラマを昨日3話分見て、出産シーン、オペシーンがある度に、そのときのことがリアルに思い出されます。

ただただ緊張感と、安堵感の思い出しかなく、よく世のお父さんが言うように、女性の偉大さを感じたとか、そういうことはありませんでした。
帝王切開だったからかもしれません。
ただ、妻は陣痛から丸三日入院してのその結果だったので、本当に大変だなあ、申し訳ない、お疲れさまです。という感謝の気持ちのみでした。

ちなみに、妻はそのときタイミング悪く風邪で38℃以上の熱があって咳も止まらなかったため、咳をする度に傷口が痛むような状況でしたが、当日の夜から母乳をあげていました(出なかったそうですが)。
お腹を縫っている間に、きっちりカンガルーケアもしています。

今考えても、あまりにスパルタ過ぎると思いますが、そのときはこちらに判断基準がないので、断るということもできませんでした。
断れば、あっさり分かりましたと言われたと思いますが、何も知識がないと、よっぽど意志が強くない限り、医師に言われたとおりにしてしまうんですよね。

このドラマは、お話の出来不出来以前に、出産を経験した全ての女性にとって、他人事とは思えないリアルさを持っていて、見始めたら止めることはできないくらいのパワーを持っているのではないでしょうか。

「コウノドリ」第一話、未受診妊婦のエピソードを見た感想

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